1977年以来、進められてきた「ゆとり教育」だが、
その一番最近の削減が、2002年削減である。
1995年の削減が、
「生きる力・自ら学ぶ力」を標榜しながら、
現実には、学習時間の急速な低減を招き、
実際の生徒たちの力が、急激に落ちたのは
知られているとおりである。
2002年の削減においても、当然、一部の知識人や、
教育関係者から、ものすごい反対があった。
しかし、それを押し切って、
この削減を行わざるを得なかったのは、
決して「教育的な配慮」からではない。
このとき、ともに実現されたものがある。
それは「週休二日の完全実施」である。
土曜を完全に休みにしたことで、
学習時間が少なくなった。
これにあわせるために、学習内容を削減したのである。
そして、このときの削減は、不思議な削減をされている。
「難しい単元だが、入試によく出ていた単元」が、
ごっそりと削減されているのだ。
その一番手は、理科の「イオン」の単元だろう。
この話をするとほとんどの方がびっくりする。
「イオンは削減単元なので、学校では習いません」というと、
唖然とされる。
それは、そうだろう。
削減以前は、受験の花というべき単元で、
必ず入試には出ていた単元である。
その単元が、ごっそりなくなっている。
ほかにも、数学では食塩水の方程式や重心、
不等式などがなくなっている。
その他、「浮力」や「パスカルの原理」などもなく、
「仕事」の計算もないので、
位置エネルギーや運動エネルギーも計算をせずに考える。
例の逸話のある「二次方程式の解の公式」も当然ない。
これをみると、意図的に「国民総白癡化」をしようとしている
としか思えない。
「難しいが、実力を見るために大事な単元」がごっそりなくなっている。
しかも、これははっきりいって、
「教員の労働条件のため」に削減されたのだ。
こういう単元こそ、中学のときに履修して、
高校での負担を減らすべきであろうが、
まったく発想が逆なのである。
高校に入った生徒が、よく勉強しにくるのだが、
高校に入って苦労するのは、やはり数学と理科らしい。
しかも、以前であれば、中学で履修していた単元を、
トップ高に通ったようなメンバーが質問しにくると、
なんともいえない感じがする。
そして、恐ろしいのが、
削減で習った生徒たちが社会人になる。
教師になりだしているのだ。
教育内容削減の中で育った生徒は、
自分の習ったカリキュラムしか知らない。
日本の教育上、最大の愚作といえるゆとり教育を、
いつ切り上げるのか。
世界一の競争力を維持していた高度教育は、
すでに崩壊している。
それが、今、模索されているのだろうが、
すでに、待ったなしである。
『伊雲の塾講日記』(ID:0000231728)
右上からメールアドレスを入力してボタンを押すと登録・解除できます。ブログランキング、参加中↓よろしく!
コメントの投稿